Monday, February 24, 2020

ウイルス感染の抵抗力を高めるビタミンDを増やす方法 - ウェザーニュース

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2020/02/25 05:50 ウェザーニュース

ビタミンDがインフルエンザの感染を予防すると言われています。ビタミンDが感染症に対する抵抗力を高めてくれるからです。
感染ルート不明の新型コロナウイルス・新型肺炎の患者が各地で報告されていますが、ビタミンDはその感染予防にも有効なのでしょうか。

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ビタミンDがインフルエンザを予防するという研究はいくつか発表されています。たとえば、東京慈恵会医科大学の浦島充佳教授らの国際共同研究チームが、ビタミンDの投与と呼吸器の感染症との関係を調べた世界の25の報告を統合し、1万1000人分のデータを分析しました。

この結果、ビタミンDの錠剤を飲んだグループは、飲んでいないグループに比べて、インフルエンザや気管支炎、肺炎などの呼吸器感染症の発症が2割少なかったのです。

特に血中のビタミンD濃度が欠乏状態にある人では、ビタミンDを飲んでいたグループは発症が7割少なく、ビタミンDのインフルエンザ予防効果が確かめられました。

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浦島教授によると、血中のビタミンD濃度は季節変動していて、8月に最高、2月に最低となり、その差はおよそ2倍となります。

そこで浦島教授らはインフルエンザ流行期に小・中学生334人を2つのグループに分け、一方にビタミンDサプリメントを飲ませ、もう一方に偽薬(プラセボ)を飲ませました。

するとインフルエンザに感染した子はビタミンD群が18人(10.8%)、プラセボ群が31人(18.6%)で、ビタミンDは感染を42%抑える効果が確かめられたといえます。

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ビタミンDのインフルエンザ予防効果は新型肺炎の予防にも有効なのでしょうか。横浜相原病院院長の吉田勝明先生に聞きました。

「同じ環境にいるのに、インフルエンザに感染する人と感染しない人がいます。毎冬のようにインフルエンザにかかる人がいれば、インフルエンザにはかかったことがないという人もいます。身体の抵抗力の差が一因と考えられます。ビタミンDが不足していると抵抗力が低下してインフルエンザに感染しやすくなるのです。新型肺炎もインフルエンザと同じ呼吸器疾患の感染症なので、ビタミンDは新型肺炎の予防効果が期待できます」(吉田先生)

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体内のビタミンDを増やすには3つの方法があります。

(1)日光浴をする
日本ビタミン学会は日光浴でビタミンDを生成するには、1日当たり、夏季は約30分、冬季は約1時間浴びることを推奨しています。日光浴で感染症を予防するには、1時間以上は日光を浴びる必要があるようです。

(2)食事から摂る
厚生労働省の『日本人の食事摂取基準』によると、成人の1日摂取目安量は、最低5.5μg(マイクログラム)、上限50μgを推奨しています。ビタミンDが豊富なのは魚類(たとえばイワシ100gで50μg)ですが、穀類・肉類・豆類・乳製品にはほとんど含まれていません。魚を食べない人はビタミンD不足に陥っているかもしれません。

(3)ビタミンDのサプリメントを飲む
緯度が高い北欧では、日照時間が短くなる冬季は積極的に日光浴をしたり、ビタミンDのサプリメントを飲むそうです。日本でもビタミンDのサプリメントは比較的安価なので、日光浴をしたり食事から摂取するのが難しい人は、サプリメントで体内のビタミンDを増やすのが良いかもしれません。

新型肺炎の感染予防に手洗いやマスクなどが言われていますが、免疫力を高めることも自己防衛の基本です。十分な睡眠や栄養摂取とともに、ビタミンDを試してみてはいかがでしょうか。

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