新車を購入するときには、車両代金以外にも必要な費用があります。しかし、2019年に税制改革が行われたことで、これから新車を購入するときにどのくらいの予算を組めばいいのか悩んでいる方も多いでしょう。そこで、税制改革後の今、新車購入に必要となる費用を、人気車種の費用相場や、初期費用を抑えるためのポイントとあわせてご紹介します。
新車購入にまつわる税金、税制改革でどう変わった?
2019年10月に行われた税制改革では、自動車関連の税制の大幅な見直しがありました。おもな変更点は「自動車税(種別割)の税率引下げ」と「自動車取得税の廃止と環境性能割の導入」の2つです。
また、これらのほかに、期間を定めた臨時的な軽減措置も行われています。2020年6月現在、受けられるものは次の3つです。そのため、この期間中に車の購入を考えている方は、該当する車を選ぶと、お得に新車が購入できるでしょう。
・環境性能割の臨時的軽減
2021年3月31日までに自家用車を購入した場合は、環境性能割の税率を1%軽減
・グリーン化特例(軽課)
2019年4月~2023年3月までに購入した自家用車は、購入時期と燃費性能に応じて、購入した翌年度に課税される自動車税(種別割)、軽自動車税(種別割)の税率を軽減
・エコカー減税
2021年4月までに購入した自家用車は、燃費基準の達成度に応じて自動車重量税の税率を軽減
2020年10月以降、新車購入に必要となる費用は?
新車を購入するときに必要な初期費用には、車両価格に加えて、法定費用やその他の諸費用、手数料があります。2020年10月以降に新車を購入したときに必要となる費用について、ひとつずつ見ていきましょう。
法定費用
法定費用とは、新車を購入するにあたって納めることが法律で定められている費用です。税制改革で金額が変更になった科目が含まれます。
・環境性能割
「自動車取得税」に代わって新しく導入された、車の取得に課せられる税金です。新車の場合は、車の取得価額に環境性能割の税率を掛けた金額を購入時に納めます。税率は車の燃費性能に応じて変わり、自家用車は0~3%です。なお、「取得価額」は車を購入した金額ではなく、「自動車取得税の課税標準基準額及び税額一覧表」で定めている課税標準基準額にオプション費用を加え、1,000円未満を切り捨てた額になります。
・自動車税(種別割)、軽自動車税(種別割)
車の購入時と、以降毎年4月1日時点の所有者に課せられる税金です。普通車は排気量に応じた税率、軽自動車は一律の税率を納めます。年度の途中で購入した場合は、新規登録の翌月から3月までの月割りで算出した額になります。税率は税制改革により普通車で最大で4,500円引き下げられましたが、軽自動車の金額は変更ありません。
・自動車重量税
普通車は燃費性能や重量、経過年数などに応じて、軽自動車は一律で毎年課せられる税金です。新車購入時は初回車検までの3年分、以降は車検を受けるごとに2年分をまとめて納めます。なお、廃車の際に車検が一定期間以上残っていた場合は、残存期間に相当する額の還付が受けられます。
・消費税
車両本体やオプションなどの費用にかかる税金です。消費税増税に伴い10%の税率が課せられます。
・自賠責保険料
自動車損害賠償保障法で加入が義務付けられている保険です。事故が起きた際に被害者を救済するための保険で、対物や運転者の補償は含まれません。保険料は、新車購入時と以降の車検ごとに、次の車検までの分をまとめて支払います。
・リサイクル料金
車を廃車にするときに必要となるフロンガスやエアバッグなどのリサイクル費用を、車の購入時に支払います。車を手放すときに下取りや買取りに出すなど、廃車にしなかった場合は戻ってきます。
諸費用・手数料
新車購入時には、法定費用以外にもさまざまな費用が必要です。おもに次のような費用が発生します。
・新規検査登録の手数料
新車の新規登録を行う際に必要な手数料です。登録が完了するとナンバープレートと3年間有効の自動車検査証が発行されます。普通車は管轄の運輸支局、軽自動車は軽自動車検査協会で申請します。
・希望ナンバープレート取得手数料
希望するナンバーでナンバープレートを発行するときに追加で必要になる費用です。
・車庫証明の取得費用
車の保管場所を確保していることを証明するための「車庫証明書」を取得するために必要な費用です。駐車場のある地域を管轄する警察署で申請します。
・任意保険料
自賠責保険で補償されない対物や運転者、自賠責保険の範囲以上をカバーしたいときに、任意で加入する保険の保険料です。補償内容や保険料の金額は入る保険により異なります。
・下取り査定料
新車の購入前に乗っていた車を下取りに出す場合、査定にかかる費用です。
・各種代行手数料
新車登録や車庫証明の手続き、法定費用の納付などを代行してもらったときに発生する手数料です。納車時に新車を自宅まで届けてもらう場合は、納車手数料も必要です。
人気車種「ライズ」の新車購入にかかる初期費用をチェック!
ここまでに、新車購入にかかる費用をご紹介しましたが、実際どれくらいの諸費用が必要になるのか、人気車種を例にシミュレーションしてみましょう。
ここでは、一般社団法人日本自動車販売協会連合会が発表する「乗用車ブランド通称名別順位」で2020年に2ヵ月連続で販売台数1位となったトヨタ「RAIZE(ライズ)」のエントリーモデルであるXグレードを例にご紹介します。なお、メーカー希望小売価格(税抜)は152万6,364円、使用地を岩手県、使用者は30歳、ゴールド免許の方が購入する場合を例に、おおよその金額を仮定しています。
〈法定費用〉
環境性能割 | 約13,700円 |
---|---|
自動車税(種別割) | 25,000円 |
自動車重量税 | 24,600円 |
消費税 | 152,636円 |
自賠責保険料(37ヵ月) | 30,170円 |
リサイクル料金 | 約10,000円 |
〈諸費用・手数料〉
新規検査登録の手数料 | 3,400円 |
---|---|
希望ナンバープレート取得手数料 | 約11,000円 |
車庫証明の取得費用 | 約2,800円 |
任意保険料 | 約30,000円 |
各種代行手数料 | 約35,000円 |
トヨタ「ライズ」の車両本体は167万9,000円(税込)、消費税を除いた諸費用の合計は約20万円となります。つまり、諸費用は、消費税のほかに本体価格の1~2割を想定して予算を組んでおくと安心でしょう。
新車購入時の初期費用を抑えるポイント
車種に限らず、車両価格の1〜2割程度かかる新車購入時の初期費用ですが、車種選びや購入時期などのポイントを意識すると抑えることができます。
税率が低い車種を選ぶ
車種やボディタイプによって、かかる税額は変わります。中でも、燃費性能などによって税率が変わる環境性能割は、燃費性能のいい車種を選ぶことで税率が低くなるので、法定費用も抑えられます。
購入時期を考える
新車購入時、月割りで算出される自動車税(種別割)は、新車登録の翌月からカウントされるため、購入日を検討することで安くできます。つまり、月初めに新車登録をすると、ほぼ1ヵ月分の自動車税(種別割)がお得になります。そのほか、ディーラーのキャンペーンやセールの時期に合わせることで、大幅な値引きを受けられる場合があります。
各種手続きを自身で行う
車庫証明や新車登録を自力で行い、納車時もディーラーまで取りに行くようにすれば、代行手数料を節約できます。オンライン上で一括申請できる「自動車保有関連手続きのワンストップサービス(OSS)」を利用できる地域なら、システムを活用して申請するのもおすすめです。しかし、新車登録には手間もかかるので、購入した販売店に任せるのが安心でしょう。
新車購入時は、頭金や維持費なども考慮して予算を組もう
新車の購入時にカーローンを利用する場合は、初期費用のほかに頭金を用意することも考えられる上、月々の返済も考えて申し込まなければなりません。車検や修理、消耗品の交換など、車は乗り続ける上でもさまざまな費用が必要になるので、車を迎えてからの生活も見据えて、無理のない範囲で予算を組むようにしましょう。
できるだけリーズナブルにマイカーライフを楽しみたいなら、国産メーカー全車種から自分で選んだ新車に乗れる「おトクにマイカー 定額カルモくん」のような、定額制のカーリースを選択肢に入れてみるのもおすすめです。
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よくある質問
Q1:新車購入にはどんな費用がかかるの?
A:新車を購入するときに必要な初期費用には、車両価格に加えて、税金や自賠責保険料などの法定費用やその他の諸費用、手数料があります。金額は、車種やボディタイプによっても異なります。
Q2:新車購入にかかる諸費用はどのくらい用意するべき?
A:新車購入時の諸費用は、一般的に車両価格の1〜2割が必要といわれています。そのため、車両価格が220万円(税込)であれば、20〜50万円程度かかるでしょう。
Q3:新車に安く乗れる方法はある?
A:頭金や初期費用のない「カーリース」であれば、まとまった費用を用意する必要がありません。中でも、「おトクにマイカー 定額カルモくん」なら、新車に月1万円台から乗ることができます。
※記事の内容は2020年8月時点の情報で制作しています。
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September 01, 2020 at 04:19AM
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