- 2020/05/17
- 増田満
以前に鉄スクーターの代表的車種であるラビットS301を実際に手に入れたことをお伝えした。50年以上も前の古いスクーターだから壊れて当たり前。ではラビットを買うため、どのような方法があってどうすればお得に乗ることができるのだろう。今回はラビットに関する家計簿から、理想的な乗り方を考えてみよう。
昨年末にご紹介した筆者のラビット・スーパーフロー125のことを覚えていらっしゃるだろうか。50年以上も前の鉄スクーターなので、手に入れてからの道のりが非常に長かった。というのも、筆者が手に入れたのは長年不動だった、いわゆる「レストアベース」の状態だったから。はじめから自分で修理をして路上復帰させるつもりだったのでOKだが、こんな乗り方は一般的ではないだろう。
普通ならちゃんと動いて止まれるモノをショップから買うもの。でも、古いうえに人気が偏ったラビットなんて、そうそうショップに売り物があるわけじゃない。だったら、イチから自分で直して乗るのがいいだろうと考えたのだ。
でも今回、改めて考えてみたいと思う。古い鉄スクーターに乗るなら、本当に自分で直して乗るのがいいのか。それともショップで探して普通の中古車と同じように乗るのがいいのだろうか、と。そこで筆者が足掛け3年にわたって直してきたラビットの家計簿をご紹介したいと思う。この3年という歳月は人によって長いのか短いのか意見が分かれると思うが、例えば毎週末に作業できればもっと短くても可能。筆者の場合、気が向いた時や時間に余裕がある時しか作業していないので、3年にもなってしまっただけのこと。
購入価格は個人売買で9万5000円也。
またパーツの欠品状態も見極めたい。筆者の場合、サイドミラーがないくらいだったが、実はこれが盲点。後から純正ミラーを手に入れたが、その価格はなんと1本1万円近い。
そんなわけで足りないパーツを手に入れたり、修理していて必要になるパーツも買わなければならない。手に入れた部品代だけでも、3年の間に24万8350円が必要だった。さらにバラバラにしたボディを工場へ持ち込んで板金塗装してもらっている。
合計金額は43万9714円(以上掛かりました!)
ナンバー代や自賠責代を含まない車両本体価格と部品代、修理代を含めた総合計は実に43万9714円にもなってしまったのだ。この金額は当然、高い。でも、これでもまだ不足はある。実はケチッて安く誤魔化した部分もある。
まずステップマット。足元には純正でゴム製のマットが付くのだが、これが経年劣化により縮んでしまっていた。外したら最後、元のようにつけることができなくなっていたのだ。もちろん純正新品など日本全国探してもない。複製なら見つかるかもしれないが高い。ということでステップ全体にかぶせる社外マットでお茶を濁している。
これはタンデムステップも同じで、こちらは複製が6000円から8000円くらいで売っている。でもケチッてホームセンターで買った400円くらいのゴム板から切り出したものを貼っている。
ほかにはヘッドライト。純正だとシールドビーム式の一体型ランプなのだが、もちろん新品なんて手に入らない。実に点灯する中古品が2万円も3万円もする。筆者の場合、路上復帰当初は点灯していたのだが、ある時夜間走行していて切れてしまった。そこで同じ外径のハロゲンランプを買って無理やり装着している。
こんな状態でも43万円以上かかっている。これは果たしてお得な乗り方だったのだろうか。改めてかかった費用を計算してみて、こんな疑問にブチ当たってしまった。そこで次回はラビットをどう買えばお得なのか考えてみたいと思う。
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