【プノンペン=重田俊介】岸田文雄首相は13日、東南アジア諸国連合(ASEAN)に日本や中国、米国、ロシアなどを加えた東アジア首脳会議(EAS)に出席した。東シナ海で「中国による日本の主権を侵害する活動が継続・強化されている」と指摘し、名指しで中国を批判した。
沖縄県・尖閣諸島周辺で中国船の領海侵入が相次ぐ。首相は南シナ海でも「軍事化や威圧的な活動など地域の緊張を高める行為が続く」と懸念を示した。
ペロシ米下院議長の台湾訪問を受け、中国軍が8月に発射したミサイルが日本の排他的経済水域(EEZ)内に着弾したことに首相は言及した。「台湾海峡の平和と安定も地域の安全保障に直結する重要な問題だ」と強調した。
ロシアのウクライナ侵攻を巡っては、世界で核兵器が77年間使用されていない歴史があると語った。そのうえで「仮に今回使用されることがあれば、人類に対する敵対行為」だと訴えた。
北朝鮮情勢では大量破壊兵器とあらゆる射程の弾道ミサイルの「完全で検証可能かつ不可逆的な非核化」に向け協力を呼びかけた。香港や新疆ウイグル自治区の人権状況についても深刻な懸念を伝えた。
岸田首相は中国を名指ししたことに関し「主張すべきは主張するということで発言した。こうした率直な発信が今後、日中関係を安定させていくために重要だ」と言明した。プノンペンで記者団の質問に答えた。
日中首脳会談については開催に向け調整を続けていると説明した。「対話を前進させていく会談にしたい」と述べた。
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