13年半にわたり都政のかじ取りを担った石原慎太郎さん。知人らによると、昨秋からがんで療養していたという。支えた元側近や関係者はその死を惜しんだ。
「東京の未来を考え、国にも堂々と物申す。その姿にほれ込んだ多くの職員が実務面で支えた」。都幹部はその人柄をしのんだ。
2007年の都知事選で陣営に入った選挙プランナーの三浦博史氏は、東京オリンピック誘致方針がメディアに批判された際、石原さんが「マスコミは為政者に警鐘を鳴らし、為政者はめげずに信念を言う。判断するのは有権者だ」と語ったのを覚えている。もらった色紙には「人生は情熱を演じる劇場である」との言葉。「まさに演じきったのだと思う」と振り返った。
3期目から5年半にわたり副知事を務め、後継知事になった作家の猪瀬直樹氏は「石原さんは失言もあるけれど、それは自分の言葉で語るからこそ。作家も政治家も言葉ありきだ。官僚的で無難な、言葉に魅力がない今の政治家と違い、そういうことができるけうな人だった」。石原さんから「役人国家を東京から一緒に変えよう」と副知事就任を依頼されたという。「率直でそんたくのない石原さんと一緒に仕事ができて楽しかった」と惜しんだ。
石原さんには隣国の反発を招く発言もあった。14~16年に知事を務めた舛添要一氏は東京五輪を見据え、韓国との関係修復などに努めた。舛添氏は「(石原さんは)右寄りの世論を作り上げたい人に発言を利用されてしまった面もあった」としつつ「政治的思想は相いれなかったが、もっとご意見番として発信してもらいたかった」と悼んだ。
築地市場移転を巡り対立したこともあった小池百合子知事は1日夜、報道陣に「お悔やみ申し上げたい。ディーゼル車規制など挙げればきりがないほどの功績を残している。ご労苦に感謝申し上げる」と述べた。【黒川晋史、竹内麻子、斎川瞳】
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