Monday, September 26, 2022

安倍元首相 「国葬」【最新情報】会場周辺の動きや弔問外交は - nhk.or.jp

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安倍元総理大臣の「国葬」が27日午後2時から、東京の日本武道館で行われます。
国内外からおよそ4300人が参列する予定で、会場近くの公園には一般向けの献花台が設けられています。
会場周辺の状況や「弔問外交」など、国葬の最新ニュースをこの記事で随時お届けします。

11:00ごろ 奈良市の銃撃事件現場に喪服を着た人や花を持った人

奈良市の銃撃事件の現場には喪服を着た人や花を持った人などが次々と訪れ、安倍元総理大臣が倒れた場所に向かって静かに手を合わせていました。
訪れた18歳の男性は「静かに手を合わせて見送りたいと思って来ました。国葬に対していろいろな意見があるのは知っていますが、安倍元総理大臣にはただ『ありがとうございました』と伝えたい」と話していました。
70代の女性は「国葬が行われる東京に行くことができないのでここに来ました。亡くなったのは残念で、日本や世界の平和が続くよう見守ってもらいたい」と話していました。
現場に献花台などは設けられておらず、道路などを管理する奈良市は、花やお供えは持ち帰るよう呼びかけています。
一方、周辺では午前中から警察官や民間の警備員などが警戒にあたっています。

9:30ごろ 献花 予定の午前10時を前倒しで開始

日本武道館に程近い九段坂公園には、一般向けの献花台が2台設けられました。
献花は当初、午前10時からを予定していましたが、時間前から多くの人が集まったことなどを受けて、前倒しして午前9時半ごろから始まりました。
開始とともに訪れた人たちは献花台の前に列を作り、自分の番がくると、安倍氏の遺影の前に持参した花を手向け、静かに手を合わせていました。
献花台は午後4時まで設置されていて、政府は花は各自で準備し、献花台には花だけをささげてほしいとしています。

7:00 国会議事堂 衆参両院で半旗掲げられる

国会議事堂では、午前7時から衆参両院で半旗が掲げられています。

7:00ごろ 九段坂公園周辺は

国葬の会場となる日本武道館の北側の九段坂公園に設置された白いテントの中に一般の人たちに向けた献花台が左右に2か所設置されています。
献花は午前10時から始まりますが、周囲にはすでに花束を手にした人たちの姿も時折見られます。
50代の男性は「午前中会社を休んで献花にきました。静かに見送りたいと思います」と話していました。

6:30ごろ 霞が関の省庁が入る国の合同庁舎で半旗掲揚

午前6時半ごろ、厚生労働省などが入る合同庁舎では、庁舎前のポールに半旗が掲揚されました。
厚生労働省によりますと、半旗掲揚は安倍元総理大臣への弔意を示すもので、庁内では国葬に合わせて黙とうを行うということです。

林外相 訪日中の各国の外相ら11人と会談

林外務大臣は安倍元総理大臣の「国葬」に参列するため日本を訪れている各国の外相ら11人と個別に会談しました。
このうちフィンランドのハービスト外相との会談では、先にフィンランドがNATO=北大西洋条約機構に加盟を申請したことについて、林大臣が、「歴史的決断を行ったことを支持し、努力に敬意を表する」と述べました。
そのうえで両外相は、ウクライナ情勢をめぐり、ロシアに対する制裁とウクライナへの支援を結束して継続する必要があるという認識で一致しました。
また、トルコのチャウシュオール外相との会談では、EPA=経済連携協定の交渉の早期妥結に向けて、協議を加速させるほか、ウクライナ情勢をめぐり、国際社会で結束した対応をとることを確認しました。
林大臣は27日も、今月就任したイギリスのクレバリー外相らと会談し、ウクライナ情勢をめぐる各国との連携などを確認したい考えです。

各国の首脳らが特別機などで続々と到着

羽田空港には参列する各国の首脳らが特別機などで続々と到着しています。
安倍元総理大臣の「国葬」は27日、東京 千代田区の日本武道館で行われ、国内外のおよそ4300人が参列する予定で、このうち、700人程度は海外の政府関係者や日本に駐在する大使などです。
海外からの要人の到着は25日から本格化していて、26日も羽田空港にはヨルダンのアブドラ国王やカンボジアのフン・セン首相など各国の首脳らが特別機などで到着し、関係者の出迎えを受けたあと、用意された車で空港をあとにしていました。
「国葬」当日の27日もインドのモディ首相や韓国のハン・ドクス首相などが来日する予定です。
羽田空港では、警備が強化されている関係で、28日にかけ、ターミナルビル内のコインロッカーやゴミ箱が封鎖されているほか、都内では交通規制が予定されているとして、航空各社は利用者に対し時間に余裕を持って空港に来るよう呼びかけています。

新宿駅前で反対する市民グループが集会

都内のJR新宿駅前では反対する市民グループが集会を行いました。
26日午後6時ごろにJR新宿駅の西口で行われた市民グループの集会では、登壇した人たちが「安倍政権の実績は、国葬として国民全体の敬意と弔意に値するものではない」などと述べ、「国葬」への反対を訴えました。
主催者の発表でおよそ800人が参加し、参加者たちは「弔意の強制許さない」などと書かれたプラカードを掲げ、「反対の声を聞け」と声をそろえていました。
参加した60代の男性は「誰を弔うかは内心の問題で国葬にするのはおかしい。多額の税金を使うのに閣議決定で決めてしまう手続きもおかしく、岸田首相はしっかりとした説明をしていない」と話していました。
政府は国葬の理由について、安倍氏が憲政史上最長の8年8か月、総理大臣を務めたことなどを挙げ、「国民一人一人に政治的評価や喪に服することを求めるものではない」としています。

共産 小池書記局長「反対の声増えている 中止の決断すべき」

共産党の小池書記局長は、記者会見で「結局、G7=主要7か国の現職の首脳は誰も来ず、『国葬』でなくても『弔問外交』はできたのではないかという指摘もある。『国葬』が近づけば近づくほど、反対の声が増えている中で強行することは、民主主義を本当に踏みにじることになり、今からでも遅くないので中止の決断をすべきだ」と述べました。

立民 安住国対委員長「『国葬』には反対だが静かに見送りたい」

立憲民主党の安住国会対策委員長は記者団に対し「法的根拠の問題があり、三権のコンセンサスを全く得ないで政府が決めた『国葬』には反対だが、安倍元総理大臣を静かに見送りたい」と述べました。
そのうえで「今後、日本の政治に禍根を残さないためにも、臨時国会では『国葬』の経費の問題や実施を決めた経緯などをただし、国民の分断が起きたり、政府が稚拙な決断をしたりしないよう、教訓としていくべきだ」と述べました。

市民グループが集会開き国葬中止を訴える

安倍元総理大臣の国葬を27日に控える中、国葬に反対する市民グループが東京 永田町で集会を開き「法的根拠がない」などとして国葬の中止を訴えました。
26日午後、東京 永田町にある衆議院の議員会館で市民グループが開いた集会には、主催者の発表でおよそ280人が集まりました。
市民グループ代表の藤田高景さんは「岸田首相があげる国葬の理由は全く根拠がなく納得できるものではない」とあいさつし、国葬の中止を訴えました。
オンラインで参加した京都大学の高山佳奈子教授は「法学者として法的根拠のない国葬はできない。安倍氏が立派かどうかに関係なく、国葬に賛成することは憲法上の原則である財政民主主義に反する」と述べました。
参加した70代の男性は「安倍氏の政治についてはさまざまな意見が以前からあったので、国葬の実施は閣議決定ではなく、国会で公に議論されるべきだった」と話していました。
政府は国葬について「内閣府設置法に内閣府の所管事務として国の儀式の事務に関することが明記され、閣議決定を根拠として行うことができる」としています。

会場の日本武道館周辺は厳戒態勢に

警視庁は、会場の日本武道館周辺の安全を確保しようと、お堀でダイバーが水中に潜って調査したり、献花台付近の警備を強化したりするなど、対策を進めています。
日本武道館で行われる安倍元総理大臣の「国葬」を27日に控え、警視庁では、会場の日本武道館周辺の安全を確保しようと、多くの警察官を配置してパトロールを強化するなど、厳重に警戒しています。
また、近くのお堀では、水難救助隊のダイバーが水中にもぐって不審物がないか調査したほか、周辺のマンホールを警察官が一つ一つ開けて、内部を確認していました。
一方、北側の九段坂公園では、一般向けの献花台の設営が進んでいて、警察官や民間の警備員が配置され警備を強化していました。
日本武道館がある北の丸公園は、26日午後5時から27日の午後7時まで関係者以外の入園ができなくなるということで、会場周辺は厳戒態勢となっています。

林外相 各国の外務大臣らと相次いで会談

林外務大臣は参列するため日本を訪れている各国の外務大臣らと相次いで会談しています。
このうち、パナマのモイネス外相とは26日午前、外務省でおよそ15分間会談しました。
会談で林大臣は「国葬」への参列に謝意を示したうえで、国際海運の要衝であるパナマ運河の安全で安定的な運航などのため引き続き、緊密に連携したいという考えを伝えました。
これに対しモイネス外相は、人的往来を含めて両国の経済関係を強化するとともに、国連安全保障理事会の改革に向けて意思疎通を図りたいという意向を示しました。
一方、モンゴルのバトツェツェグ外相とは外務省の飯倉公館で昼食をとりながらおよそ1時間会談しました。
林大臣がウクライナ情勢をめぐり「ロシアによる侵略行為を一日も早く終わらせるよう国際社会で協調した対応が重要だ」と指摘したのに対し、バトツェツェグ外相はロシアを直接的には非難せず平和的な解決が必要だという認識を示しました。
林大臣は、午後はメキシコやトルコの外相などとも会談することにしています。

交通規制で一部の地域では配達に遅れが出る可能性

「国葬」に伴って、東京都内で交通規制が行われる影響で、一部の地域では、郵便物や宅配便の配達に遅れが出る可能性があります。
このうち、ヤマト運輸と佐川急便は、26日からから28日までの間、東京都内の千代田区と港区、新宿区それに渋谷区で、荷物の配達に遅れが出る可能性があるとしています。
また、企業向けの荷物を扱う日本通運は26日から28日までの間、千代田区と港区、新宿区、渋谷区、大田区で配達や集荷に遅れが出る可能性があるとしています。
一方、日本郵便は、26日から28日までの間、千代田区、中央区それに港区で郵便物や宅配便の配達に半日から1日程度の遅れが見込まれると発表しました。
会社ではこれらの地域では、郵便ポストからの集荷を中止する場合があるほか、対象地域以外でも、輸送車両がう回ルートを走ることがあるため、配達に遅れが出る可能性があるとしています。

アメリカのハリス副大統領が日本に到着

アメリカのハリス副大統領は、26日午後3時ごろ、専用機で東京のアメリカ軍横田基地に到着しました。
ハリス副大統領は27日の「国葬」に先立って26日、岸田総理大臣と会談を行い、台湾情勢や自由で開かれたインド太平洋の推進などについて話し合うことにしています。
また、28日には神奈川県にあるアメリカ海軍横須賀基地を訪れ演説を行うほか、29日には次の訪問先の韓国でユン・ソンニョル大統領と北朝鮮問題などについて意見を交わすことにしています。

国葬 仮処分申し立て退ける判断確定

安倍元総理大臣の国葬に反対する市民グループが国に予算の執行をさせないよう求めた仮処分の申し立てについて、最高裁判所は市民グループの特別抗告を退ける決定をしました。
国葬に反対する人たちによる仮処分は各地で申し立てられていますが、退ける判断が確定したのは初めてです。
安倍元総理大臣の国葬に反対する市民グループは、ことし7月、「国民を強制的に参加させることは、憲法で定められた思想・良心の自由に違反する」と主張して、国葬に関する閣議決定と予算の執行をさせないよう求める仮処分を申し立てました。
東京地方裁判所は8月「弔いの儀式に強制的に参加させるわけではなく、思想や良心の自由が侵害されるとはいえない」などとして申し立てを退け、東京高等裁判所も即時抗告を退けました。
決定を不服として市民グループは特別抗告していましたが、最高裁判所第1小法廷の堺徹裁判長は26日までに退ける決定をし、申し立てを認めない判断が確定しました。
国葬について予算の執行停止などを求める仮処分の申し立ては各地で起こされ、さいたまや横浜、大阪の地裁や高裁でも退ける決定が出されていますが、確定したのは初めてです。

ウクライナからはコルスンスキー駐日大使が参列

ロシアによる軍事侵攻が7か月以上続くウクライナからは、コルスンスキー駐日大使が参列します。
駐日ウクライナ大使館によりますと、当初、本国からシュミハリ首相が参列する予定でしたが、情勢が変化したため来日できなくなったということです。
ウクライナでは9月に入ってウクライナ軍の反転攻勢が強まり、これに対してロシア側が支配地域を一方的に併合する構えを見せるなど、緊張が高まっています。

アメリカからはハリス副大統領が参列

アメリカからはバイデン政権を代表してハリス副大統領が参列します。
ハリス副大統領が日本を訪問するのは去年1月に就任して以来、初めてです。
ホワイトハウスはハリス副大統領の参列について「安倍氏の功績をたたえるとともに、安倍氏が両国の同盟関係や自由で開かれたインド太平洋の推進に向けてリーダーシップを発揮したことの重要性を強調するものだ」としています。
バイデン政権は、中国が海洋進出の動きを強めるなか、日本をはじめとした同盟国や友好国との連携を重視しています。
ハリス副大統領は日本滞在中、岸田総理大臣と会談し、台湾情勢や自由で開かれたインド太平洋の推進などについて話し合うことにしています。

韓国からハン・ドクス首相が参列

韓国からはハン・ドクス首相が政府の弔問使節団を率いて参列します。
韓国の首相が日本を訪れるのは、2019年10月に当時のイ・ナギョン首相が天皇陛下の「即位礼正殿の儀」に参列して以来、およそ3年ぶりです。
ハン首相は、岸田総理大臣と28日会談するほか、日本の政財界の関係者たちと意見を交わす予定です。
ハン首相は訪問を前に「韓国の安全保障や経済にとって重要な国として、日本とよい関係を築きたいというメッセージを伝える」と述べました。
ユン・ソンニョル政権としては、太平洋戦争中の「徴用」をめぐる問題などで冷え込んだ日韓関係の改善に取り組む姿勢を重ねて印象づけたいねらいもあるとみられます。

「国葬」に伴う「弔問外交」始まる

安倍元総理大臣の「国葬」に伴う「弔問外交」が始まりました。
初日の26日、岸田総理大臣は、アメリカのハリス副大統領らと会談することにしています。
安倍元総理大臣の「国葬」に参列するため、日本を訪れた海外の要人との「弔問外交」は、26日から28日まで東京 港区の迎賓館で行われます。
岸田総理大臣は、3日間で、およそ40人と個別に会談する予定で、初日の26日は、まず、午後1時ごろからIEA=国際エネルギー機関のビロル事務局長と会談しました。
このあと、アメリカのハリス副大統領やベトナムのフック国家主席ら10人余りと会談するほか、ハリス副大統領との夕食会も予定されています。
「国葬」当日の27日はインドのモディ首相やオーストラリアのアルバニージー首相などと、28日は韓国のハン・ドクス(韓悳洙)首相やカンボジアのフン・セン首相などとの会談が行われることになっています。
一連の「弔問外交」で、岸田総理大臣は、安倍氏の外交的遺産を受け継ぎ、発展させる意思を内外に発信したいとしています。
一方、27日の「国葬」には、国内外からおよそ4300人が参列する見通しで、会場の日本武道館やその周辺では、厳重な警備態勢のもと、交通規制なども行われる予定です。

政府 警備や警護に万全期すため「情報連絡室」設置

27日実施される安倍元総理大臣の「国葬」の会場警備や要人警護に万全を期すため、政府は、26日午後1時、総理大臣官邸の危機管理センターに「情報連絡室」を設置し、各府省庁と連携し、情報収集などにあたっています。

中国から全国政治協商会議の万鋼副主席が参列

中国からは国政の助言機関、全国政治協商会議の万鋼副主席が参列します。
万副主席は、2007年から11年間、科学技術相を務め、その間、日本を複数回訪れたということですが、特に安倍元総理大臣と接点があったとは伝えられていません。
全国政治協商会議の副主席は24人いますが、中国では、副首相などと同じような高いレベルだとされています。
万副主席は共産党員ではなく、共産党の指導下にある民主諸党派と呼ばれる8つの党派のうちの1つ「中国致公党」の代表を務めています。
イギリスのエリザベス女王の国葬には、王岐山国家副主席が習近平国家主席の特別代表として派遣されましたが、安倍元総理大臣の「国葬」にはあくまで儀礼的な派遣だという見方も出ています。

松野官房長官「外交的遺産を受け継ぎ発展させる」

松野官房長官は閣議のあとの記者会見で「安倍元総理大臣が培った外交的遺産を、わが国としてしっかり受け継ぎ、発展させるという意思を内外に示していきたいと考えている」と述べました。
また、安倍元総理大臣の銃撃事件も踏まえた海外要人の警護について「警察において、警護の検証と見直しを踏まえつつ、情報収集と分析の強化、警戒・警備の徹底などの各種対策を推進している。あらゆる情勢を踏まえて必要な措置を講じ、警備に万全を期していきたい」と述べました。

自衛隊から約1400人動員

浜田防衛大臣は記者会見で、安倍元総理大臣の「国葬」で儀じょうや弔砲などを行うため、自衛隊からおよそ1400人を動員することを明らかにしました。
また、安倍氏の遺骨を乗せた車が東京・渋谷区の自宅を出発する際に、自衛官およそ20人による儀じょうが行われることになりました。
浜田大臣は「防衛省としては関係省庁と連携しながら、国葬儀が滞りなく厳粛にとり行われるよう準備していきたい」と述べました。

都内各地で検問や警備の強化 交通規制も予定

日本武道館で行われる安倍元総理大臣の「国葬」を27日に控え、警視庁は、都内各地の検問や警備を強化するなど、厳重な警戒を続けています。
25日から海外の要人の来日が本格化していて、都内にある大使館や会場の周辺では、26日朝、多くの警察官が配置されていました。
26日午後にはアメリカのハリス副大統領が来日する予定で、警視庁はこれにあわせ都内で交通規制を始めます。
対象となるのは、都心部を中心とした首都高速道路や一般道の一部で、要人の移動に伴い、一時的に通行止めにするということで、各地の電光掲示板などで周知しています。

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