Monday, November 13, 2023

新NISAのつみたてシミュレーション、10年後いくらまで増える ... - イオン銀行

【この記事を読んでわかること】

  • 毎月10万円ずつ投資して運用利回りが年3%だった場合、10年間で約200万円増える
  • 課税口座では利益に対して20.315%の税金がかかるため、10年間毎月5万円、運用利回り年3%だった場合、税金が引かれ手取りが約20万円少なくなる
  • 新NISAでは時間をかけるだけでなく、運用利回りを高くすることも大切

2024年に改正される新NISAでは、無期限で非課税の投資ができ、さらに投資できる金額が増えるなど、使いやすい制度に生まれ変わります。そんな新NISAのつみたて投資枠を活用すると、10年後・15年後にいくらまでお金を増やせるのでしょうか。また、課税口座(特定口座または一般口座)と比べた場合、どれだけお得になるのでしょうか。試算結果を紹介します。

新NISAのつみたて投資枠では年120万円の投資にかかる税金が全額非課税

新NISAのつみたて投資枠では、金融庁の基準を満たした投資信託に少額から長期・積立・分散投資ができます。対象の投資商品はつみたてNISAと同じですが、つみたて投資枠はつみたてNISA(年40万円)の3倍、年120万円まで非課税で投資ができます。つまり、毎月最大10万円まで積立投資ができる、というわけです。

仮に、毎月10万円ずつ10年間投資すると、元本の合計は1200万円です。その間、運用利回りが1%~6%だった場合の資産総額の合計は、

1%:1261万円(+61万円)
2%:1327万円(+127万円)
3%:1397万円(+197万円)
4%:1472万円(+272万円)
5%:1553万円(+353万円)
6%:1639万円(+439万円)

となります。

もちろん、投資でお金がいくら増えるかは投資先次第です。必ずこのとおりに増えるとは限りませんし、元本割れすることもありえます。

しかし、IMF「世界経済見通し」によると、世界経済は毎年おおむね3〜4%程度成長しています。2023年7月版の同見通しでは、世界経済は2023年・2024年ともに3.0%で成長すると予測されています。
たとえば投資信託で世界経済の力を借りたとして、10年間の運用利回りが3%ならば、資産は約200万円増える、というわけです。

もっとも、月10万円ずつ投資できる人は少ないかもしれません。
月5万円ずつ投資した場合は、資産総額もこの半分になります。

1%:631万円(+31万円)
2%:664万円(+64万円)
3%:699万円(+99万円)
4%:736万円(+136万円)
5%:776万円(+176万円)
6%:819万円(+219万円)

こちらの記事でも紹介しましたが、『お金のオンライン相談サービス「オカネコ」調べ』によれば、毎月の積立金額が3万円超の人は約60%となっています。
月5万円で投資できる人は意外と多くいるかもしれません。同じく、10年にわたって運用利回りが3%ならば、資産は約100万円増やせる計算です。

NISAか課税口座かでいくら違う?

新NISAを使わずに、課税口座で積立投資をすることももちろんできます。しかし、課税口座の場合、投資で得られた利益に20.315%の税金がかかってしまいます。税金を支払うのはルールとはいえ、利益が約20%も減ってしまうのは大きいですよね。

実際、10年間にわたってNISA口座と課税口座で運用した場合、資産総額は以下の表のように変わってきます。

運用期間10年の「積立金額早見表」

掛け金・運用利回りから資産総額がわかる表運用期間10年

(株)Money&You作成

図の縦の列には毎月の積立金額(1万円・3万円・5万円・8万円・10万円)、横の行には運用利回り(1%から6%まで)をとっています。そして、縦と横の交わるところにある金額が「毎月の積立金額◯万円・運用利回り◯%だった場合の資産総額」を表します。

たとえば、前述の「毎月の積立金額5万円・運用利回り3%だった場合の資産総額」は、NISA口座ならば699万円ですが、課税口座では679万円になってしまいます。同じ投資をしているのに、手元に残る金額に20万円も差がついてしまうのです。

同様に、運用期間15年で計算すると、次のようになります。

運用期間15年の「積立金額早見表」

掛け金・運用利回りから資産総額がわかる表運用期間15年

(株)Money&You作成

課税口座の税率は20.315%ですから、運用期間が長くなり、積立金額の合計が増えるにしたがって税額も増えます。10万円・6%の場合は実に225万円もの差になっています。これから投資するならまずは新NISAを利用したほうがいいということは一目瞭然ですね。

新NISAでお金を増やすなら、複利効果も大切

「新NISAで月5万円ずつ10年間積立投資」の例をもう少し詳しくみてみましょう。
10年間投資した結果、運用利回りが1%のときの運用益は31万円だと紹介しました。この運用利回りが2倍の2%になったとき、得られる運用益は64万円です。2倍以上に増えています。
運用利回りが3%、4%…と1%増えるごとに得られる運用益の金額は、運用利回りが高くなるほど多くなることがわかります。具体的には、次のとおりです。

1%:631万円(+31万円)
2%:664万円(+64万円)1%増で+33万円
3%:699万円(+99万円)1%増で+35万円
4%:736万円(+136万円)1%増で+37万円
5%:776万円(+176万円)1%増で+40万円
6%:819万円(+219万円)1%増で+43万円

運用利回りが増えるにしたがって、複利効果を大きく受けられる分、お金を増やしやすくなるのです。

もっとも、投資の運用利回りは、投資先のリスク(リターンのブレ幅)によって変わります。リスクとリターンにはトレードオフの関係があって、ローリスクならばローリターン、ハイリスクならハイリターンになるという具合です。ローリスク・ハイリターンの商品はありません。

つみたて投資枠で投資する投資信託の場合、投資先の国や地域・投資する資産によってリスクとリターンの度合いが変わってきます。具体的には

  • 債券<不動産<株式
  • 国内<先進国<新興国

の順番でリスク・リターンが高くなります。

少しでもお金を増やしたいからと、ハイリスクな商品ばかり選んでいると、お金を大きく減らしてしまう可能性があります。逆に、お金が減るのが怖いからとローリスクな商品ばかり選ぶと、今度はお金が増えません。

自分に合った投資先を選ぶためには、自分の「リスク許容度」を考えることが大切です。リスク許容度とは、自分がいくらまでだったら損に耐えられるかという度合いです。

新NISAのつみたて投資枠で投資先を選ぶなら、

  • リスク許容度が低い…先進国、国内債券を中心とした投資信託
  • リスク許容度が中程度…様々な資産へ均等に投資するバランス型投資信託
  • リスク許容度が高い…国内・海外株式を中心とした投資信託

を選ぶという具合に、投資先を検討しましょう。

  • 本ページは2023年10月時点での情報であり、その正確性、完全性、最新性等内容を保証するものではありません。また、今後予告なしに変更されることがあります。
  • 本ページ記載の内容は筆者の考えに基づくものであり、運用商品の成果を約束するものではありません。最終的な投資判断は、お客さまご自身の判断でなさるようお願いいたします。

お申込みに際しては、以下の留意点を必ずご確認ください。

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