Thursday, March 14, 2024

次期戦闘機輸出、15か国限定…防衛装備品の運用指針を今月下旬にも改正 - 読売新聞オンライン

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 日本が英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機の第三国への輸出に向け、政府が検討している防衛装備移転3原則の運用指針改正案の概要が判明した。輸出の対象を次期戦闘機に限り、輸出先も紛争の平和的な解決を定めた国連憲章に沿った移転協定などを結んだ国のみとすることが柱だ。

 次期戦闘機の第三国輸出を巡り、協議を続けてきた自民、公明両党は15日に政調会長会談を行い、大筋合意する見通しだ。

 これを踏まえ、政府は今月下旬にも第三国輸出容認の方向性を閣議決定したうえで、国家安全保障会議(NSC)9大臣会合を開き、指針を改正する。

 指針の改正では、今回、第三国輸出が可能となるのは次期戦闘機だけで、新たに輸出の必要性がある国際共同開発のプロジェクトが生じた場合には、与党と事前に協議して指針に追加する方針を明記する。

 次期戦闘機の輸出の要件としては、輸出先について、「国連憲章の目的と原則に適合した使用を義務付ける国際約束の締約国」のみとすることに加え、「現に戦闘が行われている国に対しては移転しない」ことも盛り込む方向で調整している。

 戦闘機が武力紛争に使われることや、紛争を助長する事態を懸念し、厳格な歯止め策を求めた公明党に配慮したものだ。

 日本が国連憲章に沿った装備品の移転協定などを交わしているのは現在、米国と英国、フランス、ドイツ、イタリア、スウェーデン、オーストラリア、インド、シンガポール、フィリピン、インドネシア、マレーシア、ベトナム、タイ、アラブ首長国連邦(UAE)の計15か国だ。

 実際に将来、これらの国に次期戦闘機の輸出を行う場合、政府は個別案件ごとに改めて閣議決定を行い、事前に与党と協議する機会を確保する考えだ。

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