2024/03/22 16:16 ウェザーニュース
全国的に記録的な早さでの開花となった昨年と比べて、東京では既に1週間以上遅く、平年の開花日(3月24日)に近づいています。気温や日照の経過が影響しているとみられます。
2月下旬以降は昨年と比べて低温傾向
東京の桜の開花日が過去最早タイ記録(3月14日)となった2023年は、2月上旬以降の平均気温が平年より高い状況が続き、特に3月に入ってからは平年を下回ることがほぼなく、かなり高い状況が続きました。この影響でつぼみの生長が記録的な早さで進んだものとみられます。
一方で2024年は、2月中旬に記録的な暖かさになったものの、2月下旬以降は一転して平年よりも平均気温が低い日が多くなりました。3月に入ってもこの傾向が変わらず、つぼみの生長が昨年よりも遅くなっていると考えられます。
休眠打破や日照の影響も?
桜の花芽は、開花前年の夏にはできています。それが秋から冬にかけて、生長しないように休眠状態に入って年を越します。そして充分に低温刺激を受けた後に気温がぐっと高まった段階で休眠から目覚めます。これを「休眠打破(きゅうみんだは)」といいます。
気象情報会社などが行う開花予想では、この休眠打破を考慮して、積算気温をもとに開花日と予想しています。
2023年は1月下旬に平均気温が平年よりも低くなり、十分に休眠打破が行われたと考えられ、順調なつぼみの生長につながった可能性があります。2024年も東京では休眠打破が問題なかったとみられますが、2023年と比べると明瞭ではなかったため、精査が必要といえそうです。
また、日照時間の記録をみると、2月上旬〜3月中旬にかけての日照時間は昨年比で約93%となっていて、開花の遅さに関与してることが想定されます。
来週までには開花の見込み
今年の場合は既に400℃/600℃の基準には達していますので、もうそろそろ開花しても良い頃といえそうです。
また、西日本でも開花の便りが間近となっていて、高知では開花発表の基準値未満ではあるものの、2輪の開花が確認されています。
いよいよ今週末からは桜前線が進むこととなりそうです。
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参考資料など
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