北朝鮮が新型ミサイルの試験発射の映像を公開した。そこにはサングラス姿で笑顔を見せる金正恩総書記の姿もあった。
この記事の画像(63枚)まるで映画の主人公のように登場…
3月25日午後3時すぎ、北朝鮮の朝鮮中央テレビが放送した映像。勇壮な音楽が流れる中、格納庫の扉が開くと、サングラスに革ジャン姿の金正恩総書記ら3人がスローモーションで現れた。後ろに巨大なミサイルが見えている。
その後、移動式の発射台に搭載された新型ミサイルの発射映像になると、指示する指揮官や現場の軍人などの映像が細かくカット割りされて編集されている。
上空から発射されたミサイルがカメラに向かって上昇する様子も編集ではさみこんでいる。
映画風の新型ミサイル発射映像の全容
格納庫から出てきた移動式の発射台に載せられた新型ミサイル。北朝鮮が「火星17」と呼ぶ弾道ミサイルだ。手前を歩く金総書記と比べると、その大きさがわかる。
ミサイルの弾頭部分には星のイラストが描かれていた。ミサイルの大きさを見せつけるかのように、停止した発射台の横を歩く金正恩総書記。
ミサイルは徐々に垂直に立てられていく。
そしていよいよ発射の瞬間を迎える。3月24日に平壌近郊から日本海に向けて発射され、日本のEEZ=排他的経済水域の内側に落下したとみられる北朝鮮の弾道ミサイル。
そのニュースを北朝鮮の朝鮮中央テレビが伝えた。
朝鮮中央テレビの女性キャスター:
新型ICBMミサイルの試験発射を断行しました
映像はサングラス姿の金正恩総書記が格納庫から出てくるシーンから始まる。
続いて格納庫の中から移動式の発射台に載せられたミサイルが登場。カメラを何台も使いミサイルを左から右からと細かくカットを変えて映し出し緊迫感を盛り上げる。
発射台の移動が終わると、ミサイルが垂直に立てられると、発射台から徐々に切り離されていく。
そして、
司令官の音声:
3・2・1・発射!
指令を伝令する軍人のカットが細かくはさみこまれ、発射ボタンを押す映像に。
エンジンが点火され、ミサイルはゆっくり上昇していく。発射の瞬間も複数のカメラで撮影され、発射シーンを色々なアングルから繰り返す。
上空から撮影したミサイル映像や、ミサイル本体から撮影したとみられる地上から遠ざかっていく映像も挿入されていた。
建物の窓から発射されたミサイルを見上げる金総書記の姿も。
朝鮮中央テレビの女性キャスター:
大成功です!
金総書記は成功を伝えられると、満面の笑みで手をたたいて喜んでいた。
新型ミサイルの特徴について専門家は
新型ミサイルの特徴について、北朝鮮情勢に詳しい東京国際大学の伊豆見元特命教授に聞いた。
東京国際大学・伊豆見元特命教授:
名前として「火星17」という言い方をしていますので、2017年11月に打ち上げたICBM「火星15」より新しい。新型になるので、サイズも大きく、飛距離も「火星15」より出るだろうと。約1万5000kmぐらい飛ぶだろうと言われていますけれど、おそらくそうなんだろうと思います
伊豆見特命教授は燃料は液体状のものを使用しているのではないかと指摘する。
東京国際大学・伊豆見元特命教授:
液体燃料というのは基本的に約72時間前には注入する必要があると。だから、どこから発射するかというのを大体決めて、72時間前ぐらいには注入しておかないといけない。だからミサイルとしては固形燃料の方が良いわけですよ。固形燃料だと燃料を入れたまま、いろいろな所へ動かせるわけですけれど、液体燃料の場合はそれができない
映画のように作り込んだ映像については
さらに今まで公開された映像に比べ、まるで映画のように作り込んまれていることについては…
東京国際大学・伊豆見元特命教授:
やはりオーディエンス(観客)、どういう人間が見ているかというのを、かなり意識して作ったのは間違いないと思います。北朝鮮の人も対象ではあるけれど、国外で見る人たちに、どういうインパクトを与えるかというのを意識した画面の作りになっているというのはあります
飛行距離1万5000kmだとアメリカ全土が射程圏内に
ミサイルは北海道の西約150kmの日本の排他的経済水域内に落下したとみられる。また通常よりも角度をつけて高く打ち上げるロフテッド軌道で飛んだとみられるている。
北朝鮮は最高高度6248.5km、飛行距離1090km、飛行時間約67分だったとしている。
日本の防衛省が北海道沖で撮影し、24日夜公開した映像では、上空に白い煙の筋が伸びているのが見えている。ミサイルが落下した際にできた煙の可能性があるという。
岸防衛相は、今回の弾道ミサイルがアメリカ全土を射程におさめる能力があるとの分析結果を明らかにした。
岸防衛相:
(今回のロフテッド軌道ではなく)通常の弾道で計算すると、弾頭の重さにもよりますが、1万5000kmを超える射程となりうると考えております。その場合東海岸を含むアメリカ全土が射程に含まれると
撮影日が違う?韓国軍からは疑いの目…
一方、韓国軍は北朝鮮が公開した映像について「火星17」型ではなく、飛行距離が短い「火星15」型である可能性を指摘している。
24日の平壌市内の天気や、発射時の太陽の角度が映像とは異なっているというのが、その理由。
その上で、実際に撮影されたのは2月27日、3月5日・16日のいずれかである可能性があると指摘。
また、「火星15」の弾頭重量を減らして、飛行距離を伸ばした可能性もあるとしている。
北朝鮮が公開した映像の最後は、金正恩総書記らが滑走路のような場所を横一列になって歩くドラマのようなシーンで終わっている。
(イット! 3月25日放送より)
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