先月19日、東京都狛江市の住宅で起きた強盗殺人事件。
大塩衣與さん(90)が手足を縛られるなどして、暴行を加えられて殺害されたほか、指輪や高級腕時計など合わせて60万円相当が奪われました。
警視庁は、この強盗殺人事件に関与した疑いがあるとして、実行役とみられている野村広之容疑者(52)、福島聖悟容疑者(34)、男子大学生(19)、永田陸人被告(21)を22日に逮捕しました。
■指示系統は複雑も…犯行は雑
社会部警視庁担当の山木翔遥記者に、最新情報を聞きます。
事件発生から1カ月を過ぎました。なぜ、きょう22日に逮捕に踏み切ったのでしょうか?
山木記者:「警視庁は、逮捕に向けて様々な調整を行っていましたが、石川県警が逮捕した少年の勾留期限がきょう(22日)までであったことなどから、逮捕に踏み切ったとみられます。野村容疑者ら実行役の逮捕に至ったのは、指示系統は複雑なものの、実行役らは雑な犯行ともいえます。逮捕されたのは50代の野村容疑者から10代の大学生まで、年齢がバラバラなことから、最初から面識はなかった可能性が高いとも推測されます。捜査関係者によりますと、事件翌日に足立区内で押収されたレンタカーからは、事件の大きな証拠ともいえる血の付いた手袋が見つかっていて、DNA型が被害者の大塩さんのものと一致しています。また、様々な場所の防犯カメラに実行役らが映っていたということで、警視庁は他にも、実行役がいたとみて捜査を続けています」
事件発生から1カ月を過ぎたタイミングで大きな前進となった、実行役3人の逮捕。別の事件で逮捕されている永田被告も逮捕されました。
■“ルフィ”との関連は?スマホに記録も
捜査関係者の取材から、実行犯に対して「ルフィ」や「KIM」を語るSNSのアカウントから指示があったことが分かっています。
改めて、山木さんに聞きます。警視庁は、これからどのように「ルフィ」ら指示役に、どのように迫っていくのでしょうか?
山木記者:「捜査の大きな鍵となるのは、携帯電話の解析です。これまで大きな手掛かりとなっていたのは、事件翌日に押収された車にあった携帯電話です。この解析から、『ルフィ』と名乗る人物とのやり取りや『KIM』と名乗る人物が『狛江2時』などと指示していたことなどが分かっています。今回、警視庁は、新たに実行役らを複数人逮捕していて、当然、彼らの携帯も押収されているはずです。指示役へ繋がる手がかりを掴むきっかけが、また増えたことになります。さらに、今回の事件は、全国で起こっている相当数の事件で、実行役だけでなく指示役にもつながっているとみられています。中には実行役らが雑な犯行を行っている事件もあり、1つの事件の指示役に迫る状況に比べて、手がかりが非常に多いと思われています」
フィリピンから移送された渡邉優樹容疑者(38)ら4人について、狛江市の事件との関連はどこまで分かっているのですか?
山木記者:「現時点では、フィリピンから送還された4人と、狛江市の事件との直接的な関連は分かっていません。しかし、一連の強盗事件の中では、携帯の解析から、指示役の発信がフィリピンからの発信を表す番号だったことが分かっていいます。さらに、捜査関係者によりますと、京都で起きた強盗事件で逮捕された男が、「イマムラキヨト」名義の銀行口座におよそ270万円を送金していたことが分かりました。警察側は、少しずつ4人と一連の強盗事件との繋がりを明らかにしていて、今回の狛江市の事件との関連も警視庁が調べていく方針です」
(「スーパーJチャンネル」2023年2月22日放送)
からの記事と詳細 ( 狛江強盗殺人事件…記者が解説「なぜ、きょう実行役を逮捕」「“ルフィ”にどう迫る」[2023/02/22 20:27] - テレビ朝日 )
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