俳優の吉沢亮が主演を務める大河ドラマ『青天を衝け』(NHK総合 毎週日曜20:00~ほか)。第1回から北大路欣也演じる徳川家康が物語を解説する役どころとして登場しており、毎回SNS上で反響を呼んでいる。この“家康コーナー”の裏話や今後の展開について、チーフ演出の黒崎博氏が語った。
毎回、楽しみにしている視聴者も多い家康の登場。主人公・栄一(吉沢)の人生の転機を描いた2日放送の第12回「栄一の旅立ち」ではなかなか姿を現さず、SNS上では「家康さんまだかな」という声が。そして、最後の最後に登場し、「血洗島編はここまでだ。ここから物語の舞台は江戸を離れ、激動の京へと向かいます。いよいよ我が江戸幕府の終焉が近づくのです」と語ると、「最後に出てきた家康!」「最後の最後に家康キター!!」と盛り上がった。
黒崎氏は「“家康コーナー”と自分たちでは呼んでいますが、『面白いよ』と言っていただけてすごくうれしい。最初は突飛な仕掛けでもあるのでどういう風に見ていただけるのかドキドキしていた部分もあったんですけど、『面白い』『家康さんが語ってくれる情報で中身がわかりやすくなっている』と言っていただけるのが本当にありがたいなと思っています」と反響を喜んでいる。
また、「北大路さんご自身も最初は僕の演出プランを聞いてよくわからないところもあったと思いますが、『家康をやるからにはしっかりやりますから、何でも言ってください』とおっしゃっていただき、今のようなシーンが出来上がっています」と北大路に感謝。「一番うれしかったのは、オンエアが始まってから大きな反響をいただき、北大路さんご自身が非常に喜んで『楽しい』とおっしゃってくださって、『次の回、僕は何をやればいいの?』と毎回演じ方を楽しみにしていただいています」と、前のめりに参加してくれていることを明かした。
この“家康コーナー”は脚本の大森美香氏の提案。今後について、黒崎氏は「どういう風に最後まで描いていくかみんなで考え中です。ただ、引くに引けないなと思っています。大森さんも含めて」と打ち明けた。
そして、「仕掛けとしては、徳川幕府を開いた人だから俯瞰して、と考えていたんですけど、いつの間にか北大路さんご自身も、劇中の家康さん自身も、立場を超えて物語を見守っている人になっている気がする」と言い、「だとすると、幕府が終わったら出てくる理由がないのかというと、そんなことないのかもしれないなと思っていまして、僕としてはぜひ栄一を最後まで見てほしい」との考えを示した。
とはいえ、どのように登場させるべきか頭を悩ませているようで、「とても難しくて、どうしたらいいんだろうと思っています」と吐露。江戸幕府の終わりをどのように見届けるのか、そして、その後はどうなるのか。栄一の物語とともに、“家康コーナー”も引き続き注目していきたい。
(C)NHK
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