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静岡県熱海市伊豆山(いずさん)地区で起きた土石流の起点付近に5万立方メートル超の大量の盛り土があった問題で、静岡県は13日、盛り土は遅くとも平成23年1月にはこの規模になっていたと明らかにした。盛り土計画を3・6万立方メートルと届け出ていた神奈川県小田原市の不動産管理会社が土地を所有していた時期で、この業者が違法な盛り土工事に関係していた疑いが濃厚となった。
県庁で13日に記者会見した難波喬司副知事が、外部から提供された写真などで確認したと明らかにした。これまでは平成22年~令和2年の間に造成されたとしか分かっていなかった。
小田原市の会社が平成19年に熱海市に届け出た盛り土計画は高さ15メートルの3段積みだったが、23年1月31日時点で高さが少なくとも35メートルで10段程度だったことが判明。この規模に耐えられる排水設備も設置されていなかった疑いも浮上した。
また、難波氏は、盛り土にしみこんだ雨量が限界に達し、一気に噴き出して崩壊し速度の速い泥流になったと推定した。今回は台風などと異なり数日間にわたって降り続く長雨型で、土にしみこみやすい特異な状況だったという。
難波氏は、降り始めからの雨量が過去10年間の最多記録を大きく上回る449ミリに達した中、排水設備が十分でない盛り土が、水が集まりやすい谷に位置して「水をためこむダム状態になっていた」と指摘。「自然要因と、不適切な工法が重なって大惨事になった」と述べた。
一方、静岡県は13日、土石流の被災者の入居先として県営や市営、民間賃貸の住宅など計113戸を確保したと発表。市は同日、新たに男性1人の死亡を確認したと明らかにし、死者は計11人となった。依然17人が行方不明となっており、警察などが約1600人態勢で捜索を続けた。
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