シニア世代の就労を後押しする制度が整いつつあるこんにち。定年を引き上げる企業も増えています。 「50代の貯蓄額」に関する表・グラフを見る とはいえ、50代になると、やはり「老後」が視野に入り始める方が多いでしょう。 定年まであと十年ほど、年金生活に入る前の老後資金の貯め時でもあります。そこで、50代の皆さんはどのくらい貯蓄しているのか、平均貯蓄額をご紹介します。さらに、老後を安心して過ごすためには、老後資金をいくら準備したらいいのか、年金額と老後の生活費から割り出してみたいと思います。
50代の平均貯蓄額
金融広報中央委員会が公表している「家計の金融行動に関する世論調査(令和2年)」から、50代の貯蓄額の平均値と中央値を見てみましょう。 【表1】をごらんください。 平均値は、一部の富裕層の貯蓄額の多さによって引き上げられる傾向があるため、貯蓄額が低い世帯から順に並べた時にちょうど真ん中にくる世帯の貯蓄額を表した「中央値」がより実態に近いといえるでしょう。 このデータには、金融資産を保有していない世帯も含まれており、その割合は二人以上の世帯で13.3%、単身世帯では41.0%にもなります。 50代の二人以上の世帯では、中央値が含まれる700万円~1500万円未満が20.9%と多くなっています。50代の単身世帯の場合は、半分以上が200万円未満の世帯となっており、平均値と中央値の隔たりを見てもわかるように、持っている人と持っていない人の差が顕著になっています。
年金額と老後の生活費
では、老後に年金は月にどのくらいもらえるのでしょうか。ここで、公的年金の平均受給額を見てみましょう。 【表2】をごらんください。 国民年金だけの人は約5万6000円、厚生年金保険(第1号)の受給者は約14万6000円となっています。 例として、厚生年金保険を受給できる夫と国民年金のみの妻の夫婦二人世帯を想定すると、ひと月の年金収入は約20万2000円になります。 これに対して生活費はいくらになるのか、総務省の家計調査から、【表3】にまとめました。 年齢が上がるに従って消費支出も減っていきます。これは行動範囲が狭まったり、身体活動が減ったりするため、必然的なことといえそうです。この消費支出を生活費と考えて、先ほどの年金収入から引いてみましょう。足りない分を貯蓄から切り崩すとすると、いくら貯蓄があればいいのか割り出せます。
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June 05, 2021 at 04:46AM
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