中古マンション投資は新築マンションと比較して高利回りの物件も多く、収益性の高い投資を行いたい方に適している投資対象と言えます。
しかしその一方、中古マンションは新築時よりも入居率が下がっていたり、修繕費などのコストが高くなっていたりなどで、実質利回りで比較してみると損失が大きいリスクもあります。中古マンション投資を検討するのであれば、管理費をはじめとする月々のランニングコストについても確認し、実質利回りをできるだけ把握しておくことが大切です。
今回のコラムでは、中古マンション投資の管理費をはじめ月々にかかる費用の目安、さらに一年を通して必要な費用についても解説していきます。
目次
- 中古マンション投資にかかる賃貸管理費の目安
- 管理費以外に月々にかかるランニングコスト
2-1.マンションの建物管理費
2-2.修繕積立金
2-3.ローン返済額
2-4.専従者給与
2-5.振り込み手数料 - 中古マンション投資で定期的にかかるコスト
3-1.税金
3-2.修繕費
3-3.保険料
3-4.広告料 - まとめ
1 中古マンション投資にかかる賃貸管理費の目安
中古マンションを購入し賃貸用物件として貸し出す場合、家賃回収や入居者からのクレーム処理といった管理業務を行う必要があります。この際、管理業務の大部分を委託することができる管理会社などに、管理業務を委託するのが通例になっています。
管理委託費用は、管理会社によって異なりますが、家賃の◯%や1部屋◯円などと設定されています。管理契約の内容によって大きく異なってきますが、目安となるのは、家賃の5~10%、部屋ごとの設定であれば1部屋1,500円〜2,500円です。
管理会社によって対応する業務が異なっています。基本的な業務としては家賃回収、問い合わせ窓口業務、入居者募集などがあります。その他、備品交換などがセットになっていたり、家賃保証がついている契約内容の場合などでは、やや相場よりも高い管理費用に設定されているケースがあります。そのため、契約する前に管理会社には価格だけでなく管理内容についても確認し、サービス内容と価格をセットで比較するようにしましょう。
例えば、東京23区の中古マンション投資を提供する「A-MAX(エイマックス)」では、マンション購入後は1室あたり一律2200円(税込)の管理費用で運営を委託することができ、購入後5年間は査定家賃80%保証、家賃滞納100%保証、購入後3年間は設備保証も設定されているなど、購入後の保証が充実している点も大きな特徴です。
一方、売主が不動産投資会社ではなく、個人のオーナーから中古マンションを購入するような場合には、管理会社を引き継ぐのか、選定から自身で行うのか、様々な判断が必要となってきます。不動産運用のパフォーマンスに大きく影響を与える部分であるため、慎重に検討しましょう。
2 管理費以外に月々にかかるランニングコスト
管理委託費以外にも中古マンション投資にかかるランニングコストがあります。それぞれ詳しく見ていきましょう。
2-1 マンションの建物管理費
分譲マンションでは、入居者で組織する管理組合が共用部分の清掃などの管理を行う仕組みになっています。ただし管理組合が管理業務を行うのではなく、窓口となって管理会社に委託することが通常です。そのため管理組合では各入居者から管理費を集め、管理会社と契約しているのです。
管理費の設定はマンションの管理組合によって異なりますが、概ね5,000円~15,000円前後が目安となります。
このように料金の幅が広いのは、管理費の設定がマンションの状態などによるからです。例えば、マンションの戸数が少ないと管理費用は高くなり、戸数が多いと管理費用は低く抑えられる傾向があります。
中古マンションを購入して不動産投資を始める場合は、物件を購入する前に管理費の確認も忘れないようにしましょう。
2-2 修繕積立金
マンションは資産価値を守るために、15年ごとなどの適切な時期に大規模修繕工事をすることが、国土交通省「長期修繕計画作成ガイドライン」にて示されています。この大規模修繕工事では、外観や屋根の改修工事、塗装工事、水道管工事、玄関や廊下などの共用部分の改修工事、エレベーターの補修工事などが検討されます。
この時の工事代金となるのが、マンションに居住する区分所有者から毎月集める修繕積立金です。修繕工事を行う際に費用を集めると入居者の負担が大きくなるため、毎月集めておき、それを原資として大規模修繕工事を行う仕組みにしているのです。
この修繕積立金もマンションの規模や築年数などで異なりますが、主に築年数が経っていると修繕工事が大掛かりになりやすいため、積立金の費用が高額になる傾向があります。
また注意する点としては、管理費も修繕積立金も区分所有者に支払い義務があります。そのため、所有する部屋に入居者がいなくても、オーナーが支払うことになります。
2-3 ローン返済額
厳密には経費ではありませんが、マンション投資のキャッシュフローで意識しておきたいのがローンの返済額です。中古マンションを購入した際に金融機関でローンを組んだ場合、毎月ローン残金を返済していきます。毎月のローン返済額は、契約時の金利や融資額、借入期間などによって計算されます。
通常は、元本の返済分と利息を合わせて支払うことになります。またローン保証が上乗せされるタイプであれば、毎月の返済額とローン保証料を合わせて支払うことになります。
2-4 専従者給与
個人事業主が行う事業を家族や親族が継続的に手伝う場合、支払う給与は専従者給与という形を取ることができます。配偶者控除などができなくなりますが、専従者給与を経費として計上することができるからです。
不動産投資であれば、物件内の清掃や電話代行、経理、広告制作といった業務が考えられます。
ただし、確定申告を青色申告でしている場合は、管轄する税務署に「青色事業専従者給与に関する届出書」を提出する必要があります。
2-5 振り込み手数料
管理業務を委託した管理会社では、入居者から預かった家賃を諸経費などを差し引いてからオーナーに振り込みを行います。この時の振り込み手数料は、通常オーナーが負担することになります。
管理会社によっては負担してくれるところがあったり、同一の金融機関であれば無料となるケースもあります。
3 中古マンション投資で定期的にかかるコスト
前項では、中古マンションで不動産投資を行う場合の月々で支払うランニングコストを紹介しました。しかし、一年を通してみると毎月決まった時ではなく必要な時に支払う費用もあります。この項目では、それらの定期的に発生するコストについて解説していきます。
3-1 税金
マンションなどの不動産を所有していると、下記のような税金が必要になります。
- 印紙税
- 登録免許税
- 不動産取得税
- 所得税、事業税
- 固定資産税
- 都市計画税、など
印紙税、登録免許税、不動産取得税は、不動産を購入した際にかかるものです。一方、固定資産税と都市計画税は、不動産の所有者に納税が義務付けられている税金です。
固定資産税と都市計画税は、所有するマンションの評価額で決まります。各自治体によって異なりますが、東京都の場合には下記の計算式で求めることができます。
- 固定資産税=固定資産税評価額×標準税率1.4%
- 都市計画税=固定資産税評価額×制限税率0.3%
※参照:東京都主税局「固定資産税・都市計画税(土地・家屋)」
納税義務は毎年1月1日に不動産を所有している人に発生します。毎年4月ごろに納付通知書が届き、4回に分けて支払うのが通例です。
3-2 修繕費
管理組合に毎月支払う修繕積立金とは異なり、修繕費とは所有するマンションが経年劣化や突発的な損傷によって必要になる修繕工事のための費用です。マンション投資の場合であれば、室内の内装工事費、設備費用などが対象になります。
ただし入居者の故意または過失によって居室内の設備などに損耗や毀損が生じた場合は、入居者に復旧の義務が生じるケースがあります。
また、入居者が退去した際に原状回復工事を行いますが、この時の工事費用も、「経年劣化による損耗や毀損」と見られる場合はオーナー負担、「故意または過失による損耗や毀損」と見られる場合は入居者負担と判断されることになります。
個々の事案で異なりますので、管理会社あるいは入居者との調整が必要になります。
3-3 保険料
不動産投資を行う場合、対象の不動産を守る目的で火災保険や地震保険などの損害保険に加入することが通常です。金融機関から融資を受ける際に、融資対象となる不動産の損失を防ぐために損害保険への加入が必須となるケースもあります。
マンション投資の場合は、オーナーが加入する場合と入居者が加入する場合の両方のパターンがあります。どちらを選ぶか選択権はオーナーにありますが、地域や入居対象者によっても異なりますので、管理会社などに相談してみましょう。
損害保険料は、契約年数が1年、2年、5年、10年などがあり、加入時および更新時に保険料を支払う形になります。
3-4 広告料
通常、入居者が決まった際には仲介してくれた不動産会社に仲介手数料を支払うことになります。この仲介手数料は宅地建物取引業法で「家賃の1か月分」が上限と決められています。
しかし近年では、広告料という形の費用が発生するようになっています。不動産ポータルサイトやWEB広告、新聞広告などを利用して入居者を募集するからです。
この広告料は、仲介を依頼する不動産会社との間で媒介契約を締結する際に、「家賃の◯か月分」といったような契約を交わします。
この広告料は必須ではないため、広告料を支払わない契約を結ぶことができる不動産会社もあります。しかし、競合の強いエリアの場合には案内の優先度が下がり、入居者募集活動に力を入れてもらえないことも想定されますので、慎重に検討したいポイントと言えます。
まとめ
中古マンションを購入して不動産投資を行うには、収入と支出を的確に把握するためにどのようなランニングコストがかかるかも確認しておきましょう。今回紹介した以外にも、自宅内に事務所を設けた場合には家賃が発生したり、通信費や水道光熱費が発生することもあります。
ランニングコストを適正に把握することが、マンション投資で利益を出すことにつながります。どのようなコストがかかっているのか購入前にできるだけ把握し、慎重に投資判断を行ってみましょう。
倉岡 明広
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January 17, 2022 at 07:54PM
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