397年ぶりの「超大接近」と話題になっている木星と土星が、21日の日没後、南西の空で最も近づいた状態で観測された。両惑星の離角は約0・1度で、月の直径のおよそ4分の1程度しかない。
相模原市緑区では、ライトアップされた「さがみ湖リゾートプレジャーフォレスト」の観覧車の上に、木星と土星が接近して輝く様子が見られた。双眼鏡で眺めると、同じ視野の中で接近した両惑星の他に、木星の周囲を回るガリレオ衛星もはっきりと確認できた。
木星は現在マイナス2等、土星は0・6等の明るさ。両惑星とも日没から1時間ほど後の南西の低空で、すぐに見つけられるほど目立つ明るさで輝いている。
約12年で太陽を一周する木星と、約29・5年で一周する土星は、地球からの見かけ上、約20年ごとに接近して見える。国立天文台によると、これほど近づくのは1623年7月以来で、次回は60年後だという。両惑星の見かけ上の「最接近」は22日午前3時ごろだが、日本ではその時間には両惑星は地平線下のため、21日夕が最も近づいて見られた。惑星の動きは遅く、22日夕にも、同じように大接近した様子が見られる。
全国の天文台や天文関係者などが、両惑星がどのように見えたかを報告する観測プロジェクト「惑星で星空視力大実験!!!」を実施している。詳細はウェブサイト(https://www.nayoro-star.jp/mokuseidosei/jp/)。【手塚耕一郎】
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