
新年度に向けて準備などに忙しい方も多いかと思います。また、進級・進学時に子どもからおこづかいの値上げ交渉をされることがあります。上学年に進むほど、おこづかいの増額をお願いされがちです。 【図表】知ってますか? 中高生のおこづかいの使い道を調査 おこづかいは子どもの金銭感覚を養うためにも少額でも渡したいものです。もちろん、ご家庭ごとのルールがあると思いますので、子どものうちはおこづかいナシ! というルールであればそれで問題ありません。 おこづかいはいくらあげる? 金融広報中央員会の「知るぽると」が発表した「子どものくらしとお金に関する調査」(第3回)2015年度によると、小学生の7割強、中学生8割強、高校生の約8割がおこづかいをもらっています。 また、同調査では小学生の低学年・中学年・高学年の、月に1回おこづかいをもらう場合は500円。ときどきもらう場合は、低学年と中学年は100円、高学年は1,000円が最も回答が多かった金額でした。平均額は、低学年1,004円、中学年、864円、高学年、1,085円。 そして中学生の1カ月のおこづかいの額は、最も回答が多かった金額が1,000円、平均額は2,536円。高校生の1カ月のおこづかいの額は、最も回答が多かった金額が5,000円、平均額が5,114円。 我が家の小学校高学年の子どもの場合ですが、小学3年生くらいまではその都度あげて、小学4年生からは毎月1,000円を定額で渡しています。小学生の間はこの金額に固定して、中学、高校と進学をしたら子どもと相談しながら金額を決めていこうと考えています。 また、お手伝いをしたら、テストで100点とったら○○円あげるといった報酬型のおこづかい制度にはしていません。その理由は、家のことをするのは当たりまえのことであり、お金が発生しないと動かなくなってしまうことを懸念したためです。そしてテストの点数でもおこづかいは渡しません。その理由は、良い点数のテストしか見せず、悪い点数のテストは隠してしまうと、子どもがどの科目や範囲が苦手なのかを気付きにくくなってしまうからです。 この報酬型のおこづかい制が一概に悪いとは言えないですし、ご家庭によっては採用しているかも知れませんし、報酬型にすることでお子さんのモチベーションが上がるのであればそれも一案でしょう。 おこづかいの使い道は? また、同調査ではおこづかいの使い道の結果もありました。複数回での結果ですが、おかしやジュース、おもちゃやゲームが多数となりました。 続いて中高生のおこづかいの使い道は、友達との外食・軽食代、おやつなどの飲食物など、友人とのおつきあいの費用が多数を占めています。 おこづかいの使い道は子どもと話し合ってルールを作ることが大切です。中高生くらいになるとスマホ代などの通信費をおこづかいから引いた額を渡す方法もあるでしょう。また、子どもが大きくなるにつれておこづかいも高額になってくるので、積極的な家事参加を求めるご家庭もあります。 我が家のルールは、おこづかいの使い道は基本的には自由です。ですので、子どもはおこづかいの中で、おかしやジュース、ゲームを買っています。そしてまた、子どもには、家にあるものは無料であるとあらかじめ伝えています。 例えば、ジュースをおこづかいで買ってもいいけれど、家にある、水、お茶、牛乳は0円、小腹が空いたら冷蔵庫のごはん(我が家はごはんをまとめて炊いて一膳ずつ小分けにして冷蔵庫に入れてある)やおにぎりや納豆巻きは0円。つまりおこづかいをつかわない方法を教えます。そのためか、おこづかいでジュースやお菓子を買うことはほとんどありません。 現在の小学生の子どものおこづかいの使い道は、数カ月分貯めてからゲームソフトを買うことが多いです。欲しいものはお金を貯めてから買う。そして早く欲しいものの目標額に到達するためには、日々の無駄遣いを減らすことが大切であるということを、子どもの頃から教えることが今後のお金との付き合い方につながると考えています。 おこづかい帳はつける? 同調査では、おこづかい帳をつけている子どもは、小、中、高生ともに2割程度でした。もらったおこづかいは自由に使ってもよいお金かも知れませんが、計画的にお金を使うためにも、おこづかい帳はつけさせることは一定の意味があると考えます。 おこづかい帳は、もらったお金、つかったお金を日付ごとに書いていき、残金を記入します。残金と次のおこづかいまでの時間を考えながらやりくりするように教えるとよいでしょう。 知るぽるとでは、無料のおこづかい帳をダウンロードすることもできます。我が家は金融広報中央員会の「知るぽると」サイト内のこづかい帳を印刷して使っています。 子どものころからお金との付き合い方はその後のお金に対する考え方の土台となります。お金を貯めたり、節約を考えたり、お金の優先順位を考えたり、そしてまた使ったりする経験を通してお金を学べるように成長に合わせたお金の教育をおこづかいを通してしてみてはいかがでしょうか。 丸山晴美 外国語の専門学校を卒業後、旅行会社、フリーター、会社員、コンビニ店長へと転職。22歳で節約に目覚め、年収が350万円に満たないころ、1年で200万円を貯める。26歳でマンションを購入。2001年に節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザーの資格を取得し、お金の管理、運用のアドバイスなどを手掛け、TV、雑誌などで幅広く活躍している
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March 12, 2021 at 10:11AM
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